【ストロー効果の懸念はあるけど、やれることをやる】北陸新幹線開業日から、地元富山県で1ヶ月過ごした雑感

北陸新幹線開業日の3月14日に運よく切符が取れたので、そのタイミングで実家の富山に帰省しました。今現在も富山に居ますので、だいたい1ヶ月間滞在していることになります。

北陸新幹線は、本当に速くて感動しました。乗ったのはもちろん、東京⇔金沢間の移動時間が最も速い速達タイプ「かがやき」です。

北陸新幹線

富山駅で撮影しました。

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僕の住んでいる十条から富山まで2時間30分ほどで到着しました。(十条→大宮→富山という経路です)

今まで4時間30分ほどかかっていたので、2時間ほど短縮されています。また、在来線への乗り換えもないので肉体的な負担も少なくて済みました。

これはとてもいいことだ!

北陸新幹線開業による「ストロー効果」はかなり深刻

ただ、いいことばかりではなくて・・・北陸新幹線が開業したことで、東京⇔北陸間の交通網が整備されて「ストロー効果(ストロー現象とも呼びます)」による富山県の衰退が気になります。

交通網が整備されると、交通基盤の「口」に当たる市町村・地域に経済活動が集中し、「コップ」に当たる市町村・地域の経済活動が逆に衰える現象である。特に長く細い(=1本の)通り道だけで大量の移動が起き、途中の中継地に移動に伴う経済効果がほとんどないのを特徴とする。

Wikipediaより

これまで交通の不便さが原因で我慢を余儀なくされてしまった「環境」が改善されることによって、進学や就職などをきっかけとして、より良い場所へ身を置きたいと思うのが自然だと思います。

いいところで勉強したい。いいところに就職したい。自分のしたいことが富山にはない。でも東京ならたくさんある。選ぶことができる。北陸新幹線ですぐに行ける。

そう考える方もこれからどんどん増えてくると思います。いや、もうその傾向が強くなっているのは感じています。

また、観光への影響もとても大きくなりそうです。

注目度が最も高いのは「金沢」だよね

北陸への観光を目的としている方のほとんどは「金沢に行きたい方」だと思うんですよね。兼六園、金沢城、近江町市場、21世紀美術館、ひがし茶屋街、など・・・観光にはちょうどいいんですよね。

メディアが取り上げる頻度も金沢が多いことから、北陸で注目度が最も高いのは金沢・・・。(金沢が観光地としてバランスが良いので、取り上げやすいからだとは思います)

そうなると、モロに「ストロー効果」に直面しますね。

北陸新幹線開業の影響で、ホテルや旅館などの宿泊施設がなくなるかも

さらに問題なのは・・・北陸方面への観光の際には、日帰りで手軽に旅行が可能になることによって、ホテルや旅館などに宿泊する必要がなくなり、宿泊施設が衰退してしまうことなども考えられます。

ホテルや旅館の料理や温泉を目当てにする方も多いと思いますが、「観光客を引きとめて惹きつけること」が今後はより必要になってくるはず。

とある宿泊施設では近くのショッピングモールの商品券を進呈したりと「サービスの質」を上げて、差別化を図っているところもあります。これが長期的にはいいことなのか、どうなのか。

ただ、そういった施策を行っているところは、これからも残り続けていくんじゃないかと思いますが、アプローチの仕方って難しいですね。

・・・「人も流れて、経済もうまく回って都市が活性化するぞ!」とは簡単に行かないのがなんとなくでもわかったとは思います。

放っておいたら、ストローの口からコップに溜まった水(人や経済)が吸い上げられていく状態。

それが「ストロー効果」。

自分には「一体何ができるのか」を考える

「北陸新幹線が開業したところで、経済が勝手に発展するはずがない」とは思っています。個々が意識を持って行動するしかないかな、なんて。

結局のところ、人が集まるところに経済が集中するだけっていう単純な仕組みで世の中は成り立っていますしね。人を集めるような施策は常に行わないといけないですよね。

「富山は住みやすい県」として毎年上位に居ますけど(持ち家数や敷地面積数などが理由の大半を占めます)、「観光するにはおすすめの県」「就職するにはおすすめの県」としても上位に居てもいいとは思います。

というわけで、「僕はこの状況で何ができるかな?」と考え続けてずいぶん経ちますが、せっかく出来るようになったWebの知識を使って、こうやって記事を書いて地元のことを発信したり、Webサービスを作ったり、これまで培った経験を活用して「富山に興味を持ってもらえるといいな~」と思っています。

今回もその一環として、北陸を中心とした情報サイトを作りたいな~と思って、地元富山で取材活動をしたり、Web制作をしたり、何人かに声を掛けて協力してもらったりと、活動はしています。(もうちょっとしたら公開します)

この記事を読んでいる方は、「自分の住んでいる地域や地元に対して、何ができるか」についてどのように考え、どういった行動をしているのか気になったりします。

機会がありましたら、是非とも教えて頂けると嬉しいです。雑談でした~。

著者:bouya Imamura